梅雨の時期から夏にかけて何となく不調を感じるという人も多いのではないでしょうか。
その原因は自律神経の乱れにあります。
自律神経の状態を判断するためのチェックリストと、夏バテ予防にもなる簡単セルフケアをご紹介します!
夏バテの原因は自律神経の乱れ! 仙骨をゆるめて整えよう
日本の梅雨は高温多湿で気圧の変動が激しいという特徴があります。
実は、年間で最もクリニックに患者さんが集中するのがこの時期。
温度、湿度、気圧の変化に自律神経が対応できず、バランスを乱して、体調を崩してしまいます。
自律神経とは、体温を調節したり、内臓を働かせたりと、
生きるために必要な機能をつかさどっている神経系のこと。
緊張時に働く交感神経とリラックス時に働く副交感神経から成り立っています。
自律神経が乱れると、汗が出にくくなって体に熱が籠もるので、疲労がたまり夏バテに発展します。
この時期に一度でも乱れると、シーズン中ずっと夏バテを繰り返しやすくなるので注意が必要です。
自律神経を整えるには、”仙骨”をゆるめることが効果的。
簡単セルフケアで夏バテを予防しましょう。
なぜ”仙骨”をゆるめるの? 自律神経が圧迫から解放されて活性化!
自律神経は背骨の中を通る脊髄から出ているため、背骨周辺が凝り固まっていると圧迫されてしまいます。
仙骨まわりをゆるめることで、自律神経を調整する視床下部へも酸素や栄養が行き渡るため、
自律神経の働きがよくなるのです。
仙骨まわりの凝りをゆるめる
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脊髄(自律神経の通り道)が圧迫から解放される
▼
視床下部へ酸素や栄養が運ばれる
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自律神経の働きが活性化!
夏になると自律神経が乱れる4大原因
- 屋外と屋内の激しい寒暖差
自律神経は、気温が高くなると体温を下げ、低くなると体温を上げるように働きます。
そのため、屋外と屋内の寒暖差が激しい夏は、オーバーワーク状態に。
自律神経に負荷がかかり過ぎて乱れやすくなります。 - 熱帯夜による睡眠不足
質のよい睡眠は、日中に働き過ぎた自律神経をリセットし、回復させる効果が。
ところが、熱帯夜によって睡眠不足になると、自律神経は昼も夜もフル稼働!
回復するどころか、ますます乱れてしまうことに。 - 冷たいものの飲み過ぎ食べ過ぎ
胃や腸は自律神経を介して脳とつながり、お互いに影響し合っています。
夏に冷たいものを摂取し過ぎて胃腸の機能が低下すると、そのサインが脳に伝わり、
結果的に自律神経にまで悪影響を及ぼします。 - 強い紫外線による肌への攻撃
体はダメージを受けると、持ち前の免疫力によって修復に取りかかります。
この免疫機能を正常に働かせているのが自律神経。
夏の紫外線による肌ダメージは、自律神経の過労状態を招き、バランスを崩す原因になるのです。
交感or副交感タイプ別「自律神経の乱れ度チェック!」
自律神経が乱れているときは、
交感神経か副交感神経のどちらか一方が高すぎたり、どちらも極端に低すぎたりする傾向が。
まずは、自分のタイプを判断し、適したセルフケアを念入りに行なって。
A、B 同じ数ずつ当てはまった場合や、時間があるときは、朝夜両方のセルフケアを行なうのが理想。
A
□寝つきが悪く、なかなか眠れない、また眠りが浅い
□イライラ、ムカムカと気分が落ち着かないことがよくある
□慢性的な肩凝り、首凝り、腰痛がある
□どうきや息切れ、不安感、胸のざわつきなどがある
□パソコンやスマホを長時間使用している
□突然の発汗やのぼせ、ほてりがある
B
□朝起きるのがつらく、すっきりと目覚められない
□慢性的に血圧が低く、何となく全身がだるい
□手足が冷えやすく、むくみやすい
□時々、めまいや立ちくらみがある
□花粉症などのアレルギーを持っている
□集中力が低下気味で、物事に対して意欲があまり湧かない
Aの項目により多く当てはまる人は交感神経優位派
⇒夜の仙骨ケアを念入りに行なって
Bの項目により多く当てはまる人は副交感神経優位派
⇒朝の仙骨ケアを念入りに行なって
【朝5分】仙骨をゆるめるセルフケア
交感神経への切り替えをスムーズにするセルフケアです。
朝から動くことが苦手な人は、昼以降に行なってもOK。
習慣化させることを目標に無理のない範囲で行なってみて。
- まず、枕やクッション、タオルを仙骨のところに当てます。
- 足指ワイワイを行います:
- 足指を交互に動かす「くるくる」動作を行います。
- やりにくい人は自分のやりやすい形で行ってください。
- 1から8まで数えながら8回繰り返します。
- 下腹部のケア:
- 仙骨にクッションを当てたまま、下腹部(骨盤の真上あたり)に両手を重ねます。
- 上の手で下の手の皮膚もしくは手そのものを揺らすか、ずらすイメージで動かします。
- この動作を続けながら、徐々に後ろのクッション(または枕、タオル)まで振動が伝わるようにします。
- 感じにくい人は以下の順で意識してみてください:
- まず前側の皮膚がずれる感覚
- 皮膚の下の筋肉がずれる感覚
- お腹の中の内臓に振動が伝わる感覚
- 最後に仙骨まで振動が伝わる感覚
- 仙骨まで振動が伝わったら、そこから上に向かって軽く撫でるように動かします。
- これを数回繰り返します。
- 足指ワイワイと下腹部のケアを交互に3セット行います。
このセルフケアを行うことで、仙骨神経(副交感神経)が刺激され、自律神経のバランスが整います。
特に女性の場合、月経前症候群(PMS)などの症状が辛い時には、このケアが効果的です。
副交感神経を適度に刺激することで、症状を和らげることができます。
自律神経が喜ぶ「朝の習慣」
【その1】午前中に朝日をしっかり浴びておく
朝日を浴びると、交感神経へとスイッチが切り替わり、体が活動モードに!
また、午前中に太陽の光を浴びておくと、夜に睡眠ホルモンの分泌が促されるため、入眠もスムーズになります。
30分程度浴びるのが理想なので、薄いカーテン越しの窓際で朝食をとるなどしてみて。
【その2】朝起きたらさ湯か常温の水を飲む
夏場は寝ている間も大量の汗をかくので、起きたらコップ1杯のさ湯を飲みましょう。
胃腸の働きが活性化して自律神経を整えるほか、便秘の改善にもつながります。
一度沸騰させたものを50℃くらいまで冷まして飲むのがおすすめですが、面倒な場合は、常温の水でもOKです。
【その3】無理して嫌いなものを食べない
食事は1日3食、朝もしっかり食べるのが理想です。
特に納豆やみそ汁、漬物などの発酵食品は腸内環境を整えるのでおすすめ。
ただ、食べたくないときに無理をして食べたり、嫌いなものを我慢して食べるのはNG。
かえってストレスになり、自律神経を乱すこともあります。
まとめ
自律神経の乱れは、夏バテやその他の体調不良の原因となる可能性があります。
自分の状態をチェックし、適切なケアを行うことが重要です。
- 自己チェック: 交感神経優位か副交感神経優位かを確認しましょう。
- 仙骨ケア: 朝5分の簡単なセルフケアで、自律神経のバランスを整えることができます。
- 朝の習慣:
- 朝日を浴びる
- さ湯や常温の水を飲む
- 無理せず自分に合った朝食をとる
これらの習慣を日々の生活に取り入れることで、自律神経の乱れを予防し、夏を元気に乗り切ることができます。
体調の変化に敏感になり、必要に応じてセルフケアを行うことで、より健康的な生活を送ることができるでしょう。
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